制作事例:株式会社小淵
コーポレートサイトを皮切りに、会社案内、名刺、封筒など、あらゆるツールを制作させていただいている株式会社小淵の制作事例です。
企業ミッション、ロゴ制作の段階から参画
最初に小淵さんにお会いしたのは、小淵さんが弊社とも懇意にさせていただいているデザイナーさんと一緒にご来社した時です。
常務取締役でもある小淵さんが、本格的に事業の見直しを始める際、まず取り掛かったのが、ビジョン・ミッションの策定でした。
「日常を見守る」というミッションに合わせてロゴを制作、それらを受けて弊社によるWebサイト制作の開始となりました。
ホームページは取り敢えず無いといけない?
株式会社小淵の主な業務は、敷地内に電線を引き込む内線工事や電柱を設置する建柱工事までを行うこと。いわゆる電気工事を請け負う企業です。取引先はほぼ1社、電気設備工事などを手掛ける大手総合設備企業。B to B 企業のWebサイトでありながら、新規の取引などはほとんど見込まないという一風変わった前提条件です。最初は「体裁を整えるために、取り敢えずホームページくらい無いと」という気持ちだったのかもしれません。ではなぜ、体裁を整えるためにWebサイトが必要なのでしょうか?
名刺にURLを入れたいから? 隣のライバル企業が持っているから? 今どきホームページ無いの? と思われたく無いから?
私は、どれも正解だと思います。何故なら、Webサイトは企業として活動していく上で無くてはならない役割を果たしているからです。
私たちから提案させていただいたのは「採用を見越したコーポレートサイト」を目指すこと。企業が業務を行う上で、最も大切なのが「人材」です。ヒト・モノ・カネ・情報の中でも、全てを使うのがヒト「人材」です。企業はヒトなり。人がいなくては仕事が回りません。特に株式会社小淵の場合、電気工事という専門的な職種であり、事業拡大の為に人材を募集! と号令をかけてみたところで、すぐに人が集まるような業種ではありません。
何かのきっかけで「株式会社小淵」を知った時、「株式会社小淵」を知りたいと思った時、皆さんはどのような行動をするでしょうか? そう「スマホで検索」ですよね。「ちょっとどんな会社か見てみよう。良さげなら話を聞いてみようかな?」という人が検索した際、検索結果に株式会社小淵のホームページが出てこない…この時点で終わりですよね。社名で検索した際に、検索結果にしっかりと反映されていること。「社名 + 地域」で検索してトップに表示されれること。ここが最低ラインでは無いでしょうか?
電線はいらない? No! 電線はカッコイイ
皆さんは電柱・電線にどのようなイメージをお持ちでしょうか? 今では「景観に悪影響を与えている」というのが一般的な見方でしょうか? しかし、電柱・電線というのは最も安価に僻地まで電気を供給することができる素晴らしい手段なんです。しかもメンテナンス性が高く、障害が発生した際にはすぐに修理することができます。電柱・電線は今でも無くてはならないインフラの一つです。機能性が最優先されているプロダクトの一つだとも言えます。まだまだ社会に必要とされ、粛々と役割を果たしている電柱。それを支え、届ける社員達。
いかがですか? 働く人のカッコよさと完成された電柱・電線の機能美。インフラを支えているんだというプライドを表現できるようなヴィジュアルを目指しました。
久々の女性社員採用へ
こんなカッコイイビジュアルが功を奏したかどうかはわかりませんが、Webサイトを公開後、久々の女性社員を採用することができたそうです。
もちろん事務方には数名女性社員がいらっしゃいますが、採用したのは現場で働く女性社員です。
女性の社会進出が注目される中、株式会社小淵初の女性職人に今後も注目ですね。
株式会社小淵ならではのSNS運用開始へ
株式会社小淵では、Webサイト開設当初からFacebookページにて情報発信を行っていました。業務風景や社内行事の様子を伝える、悪い言い方をすれば、ありふれた情報発信になっていました。Webサイトを眺めていた小淵常務「電柱と電線ってやっぱりカッコイイよなぁ。」そんな時にふと思い出した「工場萌え」というキーワード。「工場萌え」があるならば「電柱・電線萌え」があってもいいのでは……と、始めたのが#電線のある風景 #電柱のある風景 Instagram です。
素晴らしい着眼点だと思いませんか?ありふれたものを正しく製作することが求められる業種で、美しさという切り口から魅せ、新しい価値をつくり出すことに成功した事例だと思います。
ぜひみなさんも参考にしてみてください。
Webサイト:https://obuchi-denki.co.jp/
Facebookページ:https://www.facebook.com/kabuobuchi/
Instagram:https://www.instagram.com/mimamoru_since1974/
制作事例
筆者について
- 斉藤 徹
- @_ebaw
Webディレクション/UIデザイン/IA。 企業サイト・採用サイトを中心に制作、企業の広報業務のお手伝いをしています。 学生時代は建築計画/環境行動学/子どもの環境行動/学校建築。 Webと環境行動をテーマに模索中。